焚き火はブームでなく文化
おかげさまでメディアから取材をしていただくことがあります。そのたびに「最近、焚き火がブームですよね。そのあたりどうお考えですか?」といった類の質問を受けます。流行の先端や話題性のあることを追う人たちからすれば当たり前のことです。ネタ探しの一環ですからね。
その場は「あ、そうかもしれないですね」とそれなりに答えます。でも心の中では「ブームなんて言ってほしくないな・・・」と思っています。焚き火は一時のブームなんかではありません。人間の営みの基盤にあるもっともっとベーシックなものだからです。
一時の流行や話題に振り回されると本当に大切にしないといけないものが失われていきます。日本のマスコミには特にそういう風潮があるように思います。番組協力をさせていただいた中に「そんなこと考えてないのに・・・」というようなコメントを強要されたことがありました。それ以来、事前にどういう企画の番組かを確認するようになりました。
番組視聴率を上げるために目を引く話題にしたい、面白おかしくストーリーにしたいという目的はわかります。まして現場の人はそれでご飯を食べているのですから否定するつもりはありません。ただ事実と異なるような演出はしないでほしいです。
暖をとり、明かりとなり、食事をつくる。精神的安定までも宿す。ときにお互いのコミュニケーションの真ん中にありました。火は人の暮らしの根源です。人は火がある暮らしの中から今を築き上げてきました。火がなければ今はありませんでした。
「焚き火って見ているだけで落ち着きますよね。あれってなぜなんでしょう?」こんなやりとりもよくします。学術的にどうだとかそんなことはわかりません。でもきっと人間が生きていく上で不可欠なものということを心のどこかで感じているのだと思います。
カルチャーって文化と訳しますよね。文化なんていうと大げさです。他に良い言葉が浮かばないのでこうしました。言いたいことは文化をつくるとかそういう意味ではなく基盤になることだということです。大切なものを守るということです。
焚き火を一時のブーム扱いになんてしないでほしい。ま、そう思う人はそれでいいですけど。本当に焚き火をたのしむのならブームに乗っかってではなく焚き火そのものをたのしんでほしい。ベーシックなものを大切にしていきたい。そんな思いにかられました。
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