焚き火を囲んだ社員研修サービス|日経土曜版に掲載

2019.08.23 (金)

焚き火コミュニケーション研修が日本経済新聞土曜版「NIKKEIプラス1」(2019.8.17)に取り上げられました。「普通、研修というと会議室でやるもの。そんな研修に焚き火をツールとして取り入れているのが面白いと思いました」取材にいらした記者の話です。この記事では、紙面に載らなかった質問や、やりとりから得た新たな気づきを紹介します。

掲載記事の内容

焚き火を囲んだ社員研修を手掛けるサービスも登場している。日本焚き火コミュニケーション協会(埼玉ときがわ町)は全員で薪拾いから設営、着火、片付けに取り組む1泊2日のプログラムを提供する。メインは日没後に炎を囲んだ意見交換会だ。

「中途採用で周囲の目が常に気になっていた」当初は言葉少なめだった30代男性が胸中を吐露した。研修はサービス業の幹部や新人、中途採用を含む社員6人。「悩みを知ることで仲間意識が強まった」(参加者)。気づけば全員が会話に参加していた。

同協会の三宅哲之代表理事は「炎を囲んで得られるあたたかさは誰もが平等。焚き火を囲めば役職も立場も関係なくなる」と考えている。

Q;なぜ、今焚き火が改めてクローズアップされているのですか?

まずグランピングなどアウトドアブームが来ているのが背景にあります。キャンプと言えば焚き火はつきものですね。アクトドア各メーカーがこぞって焚き火グッズを取り上げているのも後押しになっています。一方で心の問題もあるのではないでしょうか?分刻みで忙しく過ぎていく毎日。生産性重視でギスギスした職場。人混みの中、気が休まる暇もない。そんな日々のストレスから解放されたいと思う人が増えていると感じます。実際に個人でお越しいただくうちの多くはキャリアOL風だったりします。焚き火をみていると不思議に心が落ち着きます。自然の中、非日常感も味わえます。癒しを求めて焚き火をしたい人も増えているのだと思います。

Q;なぜ焚き火を研修に使おうと思ったのですか?

僕はサラリーマンを23年やってきました。大手、ベンチャー、老舗の中小企業といったフィールドです。自分が正しいと思うことを貫きたい性格からその節々で数々の失敗をしてきました。ひと言で言えばサラリーマン失格、組織になじめない人間でした。一方でそんな組織のあり方に疑問を感じてきました。「みんなが本音で話せたらもっといい会社になるのに」ずっと思い続けてきました。

そうこうしながら独立しました。どうしたらフラットな組織ができるのだろう?チームビルディング、アクティビティといったものを学び体験しました。コーチング、カウンセリングなどもひと通り習得しました。でもどれをとってもこちら側の意図が入っている、そんな違和感を感じていました。「もっと自然な形で本音が言える環境はつくれないものか」さらに考え続けました。

そんなある日、ふと学生時代の野外活動でやった焚き火の光景が蘇ってきました。仲間と囲む焚き火の前でお互い言わなくてもいいことまで話している姿。素の自分が出ている状態。そうか、焚き火でそんな場ができるかもしれない。焚き火とコミュニケーションの場づくりがドッキングした瞬間でした。

Q:焚き火が人を惹きつけるのは何があるからですか?

「明かり」「暖をとる」「食事」火は人の営みになくてはならない存在です。人間のDNAというか原始の時代から本能的に感じるものだと思います。火があると自然に人が集まってくるのも一人ひとりの中に原点があるからでしょう。よく学術的にどういう効果があるのかと質問を受けます。でもそういう理屈のこじつけには意味がないと思います。人が求めるものは体感的でシンプルです。火があるからいい。落ち着ける。それだけでいいのではないでしょうか?

Q:焚き火が研修ツールになるのはどんなことがあるからですか?

焚き火はただ燃やせばいいというものではありません。焚きつけや薪にする木や枝を拾いに行くところから始まり、燃やした後のあとかたづけまでやって完結です。最初から最後まですべての作業に意味があります。森や林に入る。素手で枝を拾う。土のにおいをかぐ。木枝を仕分けする。自分なりに薪を組む。慎重に着火する。火が消えないように育てていく。薪をくべる。熾をつくる。火を見つめる。燃え尽くして灰にする。こうしたプロセスを実体験すること、一連の作業をメンバーと協働する中から「気づき」を得ていきます。

仕事には成果が必要です。成果を出すにはそこに至るためのプロセスがあります。成果だけを見てしまいがち。でもプロセスそのものに視点を置くことが重要です。そして所属する人全員がプロセスを経験する中で、それぞれの個性とどう結びつけていくかを共有していけるようになる。プログラムにはそんな気づき体験が散りばめられています。

Q:火を囲むだけでも効果ありそうですが、研修として大切にしているものは何ですか?

もちろん焚き火を囲むだけでもたのしいことです。なぜ研修なのか?重要視しているのが「場」と「対話」です。焚き火コミュニケーション研修のキモは「場づくり」にあります。場づくり力は経験と技術で身につけていくものです。焚き火という人間の原点に結びつく他にない道具を使って、自然体の対話ができる場をどうつくっていくのかが最大のテーマです。

Q;研修の進め方でこだわっていることはありますか?

多くの研修は講師がレクチャーするスタイルです。この研修では答えは教えません。答えなんて一つではないし、あくまで本人が自分でこれだ!と気づかないと本物にならないからです。自ら体験し自分で考えていきます。まず体験があってそこから学んでいく順番です。そのために一緒に答えづくりをしていくイメージで進めていきます。2日間の中で一つでも腑に落ちるものがあればそれで十分です。

Q;焚き火研修のゴールはどんなことですか?

本当の自分をさらけ出すこと。ハラを割ってお互いを知り合うこと。後にも先にもこれだけです。お互いの人間性を知るとは、どういう人生を歩んできて今ここにいるのかを知り合うことが基盤になります。普通、職場ではそんなことを話す機会なんてないでしょう。だから敢えて場をつくる必要があります。ある意味、特別な場です。お互い自然体になって、良いところも良くないところも知り合った上で、良いところを尊重し合える関係性をつくることができたら、それに勝るものはありません。

所属するメンバーが心の「あり方」にしっかりしたものを持つことができたら次は「やり方」です。いわゆるスキルや知識といったものです。これらは手段でしかありません。多くの場合、手段から入ってしまいがちです。レクチャー型の研修でも起こることです。それではその人のものになりません。内側から湧き出てくるものがあってはじめてスキルはモノになるのです。あり方あってのやり方。この順番を間違わないことにこだわりを持って取り組んでいます。

最後に記者から感想

終わりの雑談でこんな話をしていただきました。「最近はうちの会社でも研修が増えています。テーマはパワハラ、セクハラ、仕事の進め方といったものです。1回3時間くらいですが正直ほぼ身にならない感じです。もっとためになってたのしい内容がほしいですね。若手の部下が何を考えているのか、どういうことがしたいのかわからないときも多々あります。そんなときに焚き火研修は有効と感じました」あなたも焚き火を囲んだコミュニケーションの場づくりをしてみませんか?

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