焚き火がつくる安全安心な場
焚き火を囲むと気持ちが落ち着いてきます。パチパチと燃える薪の音。ゆらゆらと思える炎。火の形は一秒たりとも同じ形にはなりません。森の中、しーんと静まりかえった空気感。ただ焚き火だけが音をたてて燃えています。
そんな火を見ているだけで心がやすらいできます。心が洗われていきます。素直な自分に戻れます。薪を動かしたり、木をくべたりします。そのときって結構無心になっていたりします。子供の頃に戻ったような感覚なんでしょうか?とても不思議な空間です。
心理学で「安全安心な場」というものがあります。「安心安全な場」とは、その場ではどんなことを言ってもいい。話したくなければ話さなくてもいい。誰も否定しないしとがめる人もいない。話したいことを話せばいい。すべてを受け容れてくれる。そのままの自分でいられる。そんな場所です。
人には「安全安心な場」が必要です。この場があるからこそ、明日への活力が湧いてきます。もし「安全な場」がないと行き詰ってしまいます。心から安心できる場所はとても大切です。
つらい時を一人で悩みを抱え込んでしまうのはもっとつらいこと。そんなときは気の置けない仲間に話してみることです。話すことで気持ちはラクになります。自分を受け止めてくれる場があれば次へ向けた一歩が踏み出せます。
愚痴が言いたければ愚痴ればいいです。こんなことを言ったら恥ずかしいんじゃないか?そんなことは一つもありません。愚痴を言いたいなら思う存分吐き出すこと。すべて出したらあとは前に向いて進む気持ちになります。
「安心安全な場」は意図的につくれるものではありません。人の感情は理屈で操作できません。自己開示と他者受容の両方が自然にできることが必要です。焚き火の前ではみんな自然に自己開示できます。焚き火を囲めば相手の話に素直に耳を傾けられます。焚き火は人と人をつなきます。何のしがらみもなくフラットな状態をつくります。焚き火には不思議な力が秘められています。
焚き火はまさに自然がつくりだす「安全安心な場」。安全安心な場に身を置き、お互いのことをしっとり語り合う。一人でも多くの人にこの場を知ってもらいたい。日頃の雑踏を忘れ、たまにはゆったりしたひとときがもてるように。そんな思いで日々活動しています。
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