キャンプではなく焚き火がしたいと思ったときにどこへ行く?
「キャンプでなく焚き火がしたい」
この仕事を始めて、訪れていただく多くの人から聴いてきた言葉です。最初はなんとなく聞き流していました。でもだんだんとその言葉の真意がわかるようになりました。
焚き火と言えばキャンプ。そんなふうに思っている人も多いと思います。もちろんそれはそれでありです。焚き火をするためにキャンプに行く。そんな感じでしょう。
その一方でわかったことは、キャンプではなく焚き火そのものをたのしみたいという欲求でした。
キャンプではなく焚き火をしたいとはどういう心理なのでしょうか?焚き火そのものをしたいときにどうしたらいいのでしょうか?選択肢として考えられる場所、シーン別に整理してみました。
コンテンツ
焚き火そのものがしたい人の心理
「キャンプと焚き火って違いますよね」ある日、一人のお客さんがポツリと言いました。ハッとしました。「たしかにそうですね・・・」そう答えている自分がいました。実はこの言葉がすべてです。
「焚き火の火をずーっと眺めていたい」「自分でつくった焚き火の面倒をみていたい」これまで訪れていただいた方の声です。
彼らは決してキャンプがしたいのではないのです。一人もしくは少人数で静かな焚き火をやりたい。周囲に気兼ねすること気ままにいたい。そんな感じです。
おそらくその先に自分だけの時間、気の置けない相手と自分たちだけの安心できる時間がほしいという気持ちがあるのだと思います。焚き火はそのひとときを演出をしてくれる相棒です。
キャンプ場だと・・・
キャンプ場に行くにはたくさんの道具を持っていかないといけません。現地に着いたらテントやタープを立てて居住空間をつくらないといけません。
アウトドア初心者であれば「周りの目が気になる」という余計な心理も働きます。ワイワイガヤガヤ盛り上がっているグループもいます。昨今のキャンプブームで人が多いというのも難点です。
こうした理由から焚き火そのものがしたいときにキャンプ場という選択肢はなくなってしまいます。
コテージ・キャビン・トレーラーハウスもいいけど・・・
「キャンプ場は苦手なので以前コテージに行ったことがあります。でも周りに人がいるのでやっぱり落ち着いてというところまではいきませんでした」
4年間運営していた焚き火の宿を利用いただいた方の声です。
コテージやトレーラーハウスはあらかじめ居住空間ができています。設営などで時間を要することはありません。寝床もちゃんとしていて、野外でも快適に過ごすことができます。でも設備は整っていても、周囲に人がいるとやはり自分が本当にやりたい焚き火には至りません。
どこかの公園で・・・
じゃあ近所の公園だとできるかな?そんなふうに思います。ところが公園でも焚き火ができる場所は限られます。焚き火はどこでやってもいいというわけではありません。
できるとすれば、BBQ広場といった場所のみです。火を大きくすることなく、周囲に配慮しながら行います。となるとここでも自分だけの世界をつくることはできません。
どこかの山は・・・
山のどこかでできないの?そんなことも思うでしょう。でもこれはNGです。なぜなら山には所有者がいるからです。所有者に許可なく立ち入ると不法侵入ですね。
勝手にやった上に山火事を起こしたらどんなことになりますか?大惨事です。マナーを無視した行為は許されません。山での焚き火という選択肢はありません。
どこかの河原・・・
これも山とまったく同じで基本NGです。所有者の問題、近隣の問題、火災の問題などクリアしないといけないことがたくさんあります。
まとめ
上記のように焚き火そのものを自分だけでたのしむというのは、実はかなりハードルが高いことです。その背景にはルールやマナーを守れない人が増えたことも一因にあります。
焚き火は自然の一部を借りてするものです。一人ひとりが自然を大切にする気持ちをもって、安全な焚き火ができるようになれば、焚き火はもっと身近な存在になります。現にひと昔前はそうだったわけですから。
そんなわけで今やらせてもらっている焚き火の宿は焚き火そのものがしたい人にお越しいただいています。
「テントを張るまではしたくない」「寝るときはちゃんと寝たい」「何かあったときにすぐ入れる家がある」こんな声をいただきます。きっと安心感につながっているのではないかと思います。
まだまだこれで完璧というところまでは至っていません。これからはさらに焚き火の自由度が高く、自然との一体感が得られるフィールドづくりを目指しがんばっていきます。
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